5月3日朝、幼稚園の小さいバス(白バス)に皆さんの善意の「絵本」を満載にして家を出ました。連休の中間日なので混雑を予想はしていましたが、東京を脱出するのに3時間半、東北道に乗ると70キロの混雑に巻き込まれ、福島へ着いたのは5時半、休みなしで9時間の旅になってしまいました。阿部農園の梨畑を見たかったのですが、もう既に雨が降っていて薄暗くなってしまい今回はあきらめる事にしました。そのかわり、阿部さんの居間にお邪魔しておばあちゃんや阿部さんと地震の時の事、原発の事など小1時間お話する事が出来ました。福島県の指導で、つい最近までジャガイモの種をまく為の畑を耕す事ができなかったことや阿部さんの実家の南相馬市の田んぼは、放射線量が0.6ミリシーベルトで本来は田植えが出来、収穫が見込まれるにも関わらず、風評被害で農家は福島の米は売れないと判断して作付けを行なわない事などを聞きました。農家のこれからの生活の事を考えるとくらい気持ちになります。本来、農家は土に生きるのが本望なのですが、得体の知れない怪物がこの街や村全体を包み込んで先の見えない戦いを挑んできているようです。阿部農園の梨はとりあえず受粉を終えたそうです。今年の秋には収穫が見込まれるのですが、この風評被害の事を考えると先が見えないとも言っておられました。私たちに出来る事は少しでもこの「風評被害」と言われる怪物にこの地の人たちと心を同じくして戦いを挑み、打ち負かしていこうという心構えをしなくてはと思います。
福島の町は何ら東京や横浜の町と変わりありません。町行く人は思い思いに会話をして歩いています。しかし、それぞれの人には思いがあるのです。「地震」原発」「風評」こんな得体の知れない不安の中でこの町の人たちは暮らしています。この地から遠くはなれたところに住んでいる私たちが理解しようとする努力をこれからも続けていかなければならないと改めて実感しました。今、8時になりました。明日は角田の「なかよし保育園」へ行ってきます。この旅の目的の大部分を占めている皆さんの「絵本」を無事に届けようと思います。
ドジな私はデジカメのコードを忘れ、パソコンに読み込めません。ブログに画像を貼付けられないので文章だけになってしまいますが、帰ったら画像も含めて今回の旅の思いを書こうと思っていますのでごめんなさい。
木都老克彦
木都老克彦
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