2010年3月15日月曜日

お弁当、お弁当、うれしいな!






つい先日、今年のお弁当が終わりました。年長にとってはお母さんが最後に作るお弁当なので、各々楽しんで食べていたようです。

写真にあるお弁当を見て、懐かしく思う人もいるでしょう。2〜3年間毎朝お弁当を作っていたお母さんにとっては、子どもたちが「全部食べたよ」や「このおかずが美味しかった」など、日々の子どもたちの食べる様を想像しながら、一生懸命に作った日々でしょう。卒園したお母さんに聞くと、子どもたちのお弁当作りは、大変なこともあるけれど、自分の愛情を子どもたちのいちばん興味のある、食べること、に借りて表現できること、そして、子どもたちの笑顔がいちばんの励みということでした。

今、食育と言われていることが広く伝わっています。この食育の本質は何でしょう?お母さんが子どもが食べる物に愛情を注ぐことがいちばんではないでしょうか。お弁当作りは毎日のことです。そんなに一生懸命に凝ったお弁当を作ると疲れてしまいます。(すごく楽しく毎日凝ったお弁当が作れる人や、自分の趣味のようになっている人は別ですが)子どもたちが、「今日もお母さんの作ったお弁当はおいしかったよ」と言ってくれるお弁当で良いのではと思います。今は便利な冷凍食品も多くあります。それらをお母さんの愛情で変身させて下さい。

私が担任をしていたクラスのある女の子が、お弁当箱に真っ白なご飯だけを持って来たことがありました。びっくりしてその子に聞いてみるとこんな答えが返ってきました。「これはね、田舎のおばあちゃんが毎日田んぼに出て、一年かかって作ってくれたお米なの」「昨日、送って来てくれたからお母さんに頼んだの」「お弁当、おばあちゃんのお米だけにして」って、「それは美味しいだろうね、残さず食べるんだよ」

こんなことは多くはありませんが、女の子の気持とおばあちゃんの気持、お母さんの気持と担任の気持が手に取るようにわかります。こんな愛情が子どもたちの食べるということの思いにつながってくれたらと思います。

お母さん方、毎日のお弁当作りありがとうございました。子どもたちも毎日楽しく食べることが出来ました。